こんにちは、大塚です。
新木津用水の水嵩もかなり高くなり、いよいよ田植えの時期が近づいてきましたね。
江戸時代以降、用水のおかげで犬山や小牧の台地上でも新田開発が進み、豊かな生活が営まれていきました。
その一方で、そういった人工物によって水災が引き起こされてきたのも事実。
ニワ里でも数年前から取り上げている「入鹿切れ」についても同様です。
一昨日愛知県から「入鹿池 浸水想定区域図」が発表された、との情報をいただきました。
私たちの生活の安全のためにも、犠牲者の方々の命を無駄にしないためにも、こうした動きは本当に大切だと思います。ぜひ、皆さんも一度見てみてくださいね。
ページはこちら → 愛知県HP「入鹿池 浸水想定区域図」
ちなみに今年度の研究紀要の中で、ニワ里会員の近藤健一さんが、五条川下流域(清須市やあま市など)の入鹿切れ慰霊碑について調べて報告してくださっています。
上流域(犬山市や大口町)での被災状況については、まとめられていることが多いですが、下流域がどのように災害に向き合ったのかをまとめた報告は、今までほとんど無かったように思います。
死者はほとんど無かったものの、上流から犠牲者の死体が多く流れ着いた下流域の村々。
今でも下流域の一部では犠牲者を供養する行事が行われていることが報告されています。
それほどまで悲惨な光景が、強く人々に刻み込まれてきたことが想像できます。
起こってしまった災害とどう向き合うか、どう復興するか。
こういった視点でも過去から学ぶことは多いような気がします。
今年も、ニワ里では旧暦5月13日(7月3日)に合わせて慰霊祭を行う予定です。