こんにちは大塚です。
昨日は、ニワ里カレッジ防災講演会「3.11を忘れない!過去から学ぶ地域の防災ー入鹿切れ」が開催されました。
3.11から今日でちょうど8年。テレビに映ったあの衝撃的な被災の状況は今も忘れられません。
東日本大震災の被災地、被災者の皆さんに想いを馳せるとともに、地域の災害について考える1日になればという思いで、企画しました。
今回は「入鹿切れ」を一つのテーマに掲げ、その最大の被災地であった羽黒地区・羽黒小学校での開催となりました。
雨が降る寒い日となってしまいましたが、70名を超えるたくさんの方に足をお運びいただきました。
まずは、被災地に復興支援で派遣に行っていた服部副理事長から、東日本大震災被災地の状況を伝えていただくとともに、文化遺産が災害とどう関わり、どう活かされるべきなのかをお話いただきました。
その後、昨年の夏に入鹿切れの洪水堆積層を発掘調査を行った成果を、京都教育大学の田中里志先生からお話いただきました。身近な自然を知ることが、いかに重要かということを語っていただきました。また、堆積物の剥ぎ取り標本の展示も行い、地元の皆さんに、どれほどの土砂が村を襲ったのか、を実際に目にしていただくことができました。(洪水堆積層の調査については9月23日のブログをご覧ください。)
会の最後には、中野包裕さんと沖牟田安さんに、入鹿切れ羽黒村の悲惨な様子を生々しく語っていただきました。とても素晴らしい上演、多くの方の心に響いたものと思います。
どんな悲惨な災害でも、年月の経過とともにその記憶が風化していくのは、致し方無いことなのかもしれません。
だからと言って、忘れ去られていくのをただ指をくわえて見ているのではなく、災害と文化遺産を結びつけることで、少しでも風化を食い止め、これからの安全な暮らしに寄与できたらいいなと思います。